ペトラ遺跡の観光について
おはようございます、熊野 (KUMANO) です。
今回はヨルダンにある最大の観光名所であるペトラ遺跡について紹介したいと思います。

筆者は2022年8月の中東周遊旅行の際に合わせてペトラ遺跡を1泊2日で訪問しました。
ペトラ遺跡はとても広大ですが、今回は入場口~エル・ハズネ (宝物殿) ~エト・ディルの最もメジャーなルートを解説します。
またペトラ遺跡といえば入場料が非常に高く、頻繁に値上がりすることでも有名です。
ちょうど行った時期は1JOD=190円程度であったため、日本円換算でなんと入場料が10000円を超えていました。
旅行者でも意見が分かれる「高い入場料を払ってペトラ遺跡に行くべきか論争」についても、私見を述べさせていただきたいと思います。
ペトラ遺跡とは
ペトラ遺跡は、中東の国ヨルダンに位置する有名な観光地です。
エジプトや古代メソポタミア、ダマスカスを結ぶ重要な交易路として古くから重要視され、紀元前1世紀~後1世紀ごろに最盛期を迎えました。

しかしながら、4世紀にこの一帯を襲った大地震により遺跡は壊滅的な打撃を受けました。
ほぼ同じ時期に貿易ルートが変わったこともあり、かつて栄華の限りを誇った街はいつしか放棄され、地元の人以外には忘れ去られた遺跡となりました。

19世紀になって、スイス人探検家がこの遺跡が再発見されるようになると、美しい古代都市として再び注目され、いまでは世界的に知られた観光名所となっています。
かつての街並みのほとんどは歴史から消え去りましたが、岩を削り取って建設された神殿や墓、神殿などは当時のまま残っています。
エト・ディルまでの道のり
ペトラ遺跡は様々な見どころがあり、散策ルートも複数ありますが、今回は入口~エル・ハズネ~エト・ディルまでの道のりと見どころをざっくりと解説します。
峡谷(シーク)
入場口から最初の見どころであるエル・ハズネまでは歩いて20分ほどかかり、途中からは深く狭い峡谷を進みます。

かなり距離があるため、この入り口付近で馬やロバに乗らないかと話しかけてくる人が沢山います。
「チケット料金に含まれているからタダ」と言いつつチップ料金を後で請求するような話をよく聞くので注意しましょう。

入口からしばらく歩いていくと、雨が長い年月をかけて岩肌を削ってできた峡谷にさしかかります。

この峡谷は高さ50~100m、長さは1km以上あります。
砂漠のど真ん中にありますが、ひとたび雨が降ると大洪水になるそうで、「ペトラ遺跡が氾濫」のニュースをたまーに耳にします。
エル・ハズネ (宝物殿)
入口から20分程歩いていくと、最初の見どころであるエル・ハズネ (宝物殿) に到着します。

エル・ハズネは岩肌を削って作られた岩窟建築であり、建造時期は紀元前1世紀とされています。
エジプトのファラオの宝物がこの中に隠されている等の言い伝えが残っていますが、詳しい目的や用途は未だに分かっていないそうです。

ここは入口から近く、インディージョーンズの撮影スポットとして遺跡内で特に有名な場所なので人混みが凄いです。
また、「ラクダやロバに乗らないか」「お土産を買わないか」などと話しかけてくる人も多いです。中には強引に付きまとってくる人もいるので注意しましょう。

また、遺跡とは反対側にある崖の上に上ると、エル・ハズネを見下ろせるスポットがあるのですが、ここに登るには別でガイド料が必要でした。
私が話しかけられた際は10JODが彼らの言い値でしたが、実際の相場は1~2JODくらいなので行きたいのであれば必ず値段交渉をしましょう。
街と遺跡群

エル・ハズネからさらに奥に行くと、ローマ円形劇場や墓地群が見られます。
そこからさらに進むと、峡谷を抜けてかつて街があったとされている平野部のエリアにたどり着きます。

地震による破壊を免れた建物がわずかながら残っています。

エトディル
先ほどの平野部のエリアからエト・ディルまでは900段以上の階段が続く険しい上り坂となります。

下からの標高差は200mあり、軽めの登山といった感じでした。
登山道は谷間にありますが、真夏の昼間に行ったので直射日光が当たりっぱなしでかなり大変でした。
他のブログを見ても昼間は避けるべきと書いてありますが、夏場に関しては本当にその通りだと思います。

さらにこの辺りは観光客を乗せたラクダやロバが頻繁に通るため、フンが至る所に落ちており気を付けないと踏んづけてしまいます。
普段運動をあまりしない方にとっては過酷な道のりといっても過言ではないのでペトラ遺跡を繰る際は絶対に動きやすい服装&履きなれている靴で行きましょう。
ちなみに水や軽食を売っている店は遺跡内の至る所にありますが観光地価格になっていて高いです。
あとここでもお土産の売り付けが多くかなり鬱陶しかったです。

下から登り始めること45分、入り口から2時間以上歩いてようやくエト・ディルに到着しました。

正直ここまで来るのはかなり大変ですが、それでも来る価値は十二分にあると思います。
ペトラ遺跡の入場料
ペトラ遺跡の入場料は2日券を使用したので55JODでした。
ペトラ遺跡の入場料は年々上がっていることで有名ですが、私が行った時はついに10000円を超えていました。
- 1日券 50JOD (9500円)
- 2日券 55JOD (10450円)
- 3日券 60JOD (11400円)
ヨルダン旅行の目玉とも言えるペトラ遺跡の観光ですが、現地の物価から考えてもこの金額は相当高いです。
ペトラ遺跡に行くべきか?
入場料の高さから、ペトラ遺跡の訪問を躊躇する方は非常に多いです。
私の場合はこの金額に見合うような素晴らしい遺跡だったと思っていますが、値段の割につまらなかったという意見も一定数あり、賛否は分かれています。
実際に「ペトラ遺跡に行くべきか」問題は遥か昔から議論になっています。
個人的には仮にヨルダンを訪問するのであれば必ず立ち寄るべき観光地だと思っています。
ペトラ遺跡はヨルダンの中で断トツの人気を誇っており、この値段であっても毎年多くの観光客が訪れており、事実として評価も高いです。
ペトラ遺跡は今回紹介した入り口〜エトディルまでの人気ルートを歩くだけでも4〜5時間かかり、その他紹介していないルートもまだまだ沢山あります。
私は他にも色々な遺跡を見たことがありますが、ここまで広大で、自分の足で回る冒険感を楽しめたのはペトラ遺跡くらいでした。
このようにペトラ遺跡はヨルダン旅行のハイライトになること間違い無いので、もし下調べをした段階でこの遺跡に魅力をあまり感じないのであれば、アクセスの悪いヨルダンではなく別の国に行った方が良いと個人的には思います。
筆者がおすすめするペトラ遺跡の行き方&楽しみ方
ペトラ遺跡はアクセスが若干複雑ですが、ツアーを介さず自力で行くと安くなるのでおすすめです。
ペトラ遺跡をツアーを介さず行く方法ですが、JETT BUS社が首都アンマン及びアカバから毎日遺跡の目の前まで直通バスを運行しているので、手配はそこまで難しくありません。またペトラ遺跡の玄関口であるワディムサにはバックパッカー向けの安宿もたくさんあります。
JETT BUS社の公式サイトはこちらになります。ここから路線や時刻表等を確認できますが、チケットの購入は難しいようです。
私がアンマンで実際に予約&乗車を行った場所はこちらになります。
中心地から離れているのが少々不便でしたが、英語が通じたのでトラブル等はありませんでした。
当日はこのオフィスの目の前にペトラ行きのバスが停まるのでわかりやすいです。
また先ほど紹介した通り、ペトラ遺跡の入場料は1日券は50JODであるのに対し、2日目以降はプラス5JODづつしか違いません。
遺跡内の散策コースは何十キロにも及ぶほど広大なので、時間がある方は2~3日券を購入してゆっくり散策するのがおすすめです。
- ツアーではなく個人手配で行く
- アンマンやアカバからのバスを利用してのアクセスが最適
- 2〜3日券はコスパが良い
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